一人経理がつらい時に見直すこと|休めない・相談できない

一人経理がつらい時に見直すこと。相談先を社外に決める、予定と手順を書き残す、二重入力をやめるの3つを示したアイキャッチ 事業とお金の管理
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おけい
おけい
こんにちは、建設業で経理・総務をしているおけいです。私の会社の経理担当は私一人で、税理士さんは外部の方です。7年目の今ふり返ると、一人経理でつらかったのは3つでした。相談できる人がいないこと。自分が休むと支払いや入力が止まること。そして、仕事量に対して時間が足りないこと。この3つは、がんばり方を変えても軽くなりません。見直すのは、仕事の仕組みのほうです。

🔍 先に結論

  • 一人経理のつらさは「相談できない」「休めない」「時間が足りない」の3つに分けると、打つ手が見えます
  • 相談できない → 内容ごとに、社外の相談先を決めておく(税理士・国税局の電話相談センター・年金事務所・商工会議所など)
  • 休めない → 年間カレンダー・支払い一覧・手順メモを残し、自分がいなくても「どこに何があるか」わかる状態にする
  • 時間が足りない → 同じ数字を2回打っている作業から減らす。私は入出金の作業時間が半分以下になりました

一人経理のつらさは3つに分けられる

「一人経理がつらい」とひとまとめにすると、何から手をつければいいかわかりません。私の場合、つらさの中身は次の3つでした。

つらさ起きていたこと見直す仕組み
相談できないわからないことは、自分で調べるしかない社外に相談先を持つ
休めない自分が休むと、支払いや入力が止まる予定と手順を書き残す
時間が足りない仕事量に対して、手が足りない入力そのものを減らす

3つとも、担当者の努力不足から起きるものではありません。経理が一人だと、確認してくれる人・代わってくれる人・分けて持ってくれる人がいません。その形から自然に生まれるつらさです。だから、根性ではなく仕組みで手当てします。

机で仕事をする女性の周りに「相談できない」「休めない」「時間が足りない」の3つの悩みと対策を並べた図

つらさ1:相談できる人がいない → 相談先を社外に持つ

私の会社で経理を担当しているのは、私だけです。迷ったときは、自分で調べるしかありませんでした。ネットの説明は一般の会社向けが多く、建設業にそのまま当てはまるとは限りません。

社内に相談相手がいないなら、社外に決めておきます。コツは、聞きたい内容ごとに相談先を分けておくことです。

内容別の相談先リスト

聞きたいこと相談先
決算・税金の判断、自社の仕訳の迷い顧問の税理士
税金の一般的なルール国税局の電話相談センター
社会保険の手続き年金事務所(建設国保の会社は、加入している組合も)
雇用保険の手続きハローワーク
経営・税務・労務の相談全般地域の商工会議所・商工会

税金の一般的なルールを聞ける電話相談センターは、各国税局に置かれ、国税局の職員などが電話で答えてくれる窓口です。国税相談専用ダイヤル(0570-00-5901)にかけ、音声案内で「源泉徴収・年末調整」「法人税」「消費税」などの番号を選びます。受付は平日の8時30分〜17時(年末年始を除く)で、通話料はかかります(2026年10月時点の国税庁の案内)。住民税など地方税のことは、市区町村などの担当窓口に聞きます。

商工会議所は、たとえば東京商工会議所の世田谷支部が、税理士や社会保険労務士による税務相談・労務相談の窓口を置いています(世田谷区の案内より)。料金や、会員でなくても使えるかは地域で違います。近くの商工会議所・商工会に確かめてください。

私の会社は健康保険が東京土建の建設国保なので、社会保険の算定基礎届は、組合の相談会で作成をお願いしています。「この手続きはここで聞く」と決まっていれば、その分は一人で調べずに済みます。

聞いた答えは「誰に・いつ・何と」で残す

相談したら、答えをメモに残します。書くのは「誰に聞いたか」「いつ聞いたか」「何と言われたか」の3つです。税金や社会保険のルールは改正で変わります。いつの答えかがわかれば、翌年に聞き直すべきかを判断できます。

このメモがたまると、自分の会社専用の「経理の手引き」になります。次の章の手順メモにもつながります。

じむねこ
じむねこ
聞くのは恥ずかしいことじゃないよ!一人経理の人ほど、「ここで聞けばいい」先をたくさん持っておこうね^^

つらさ2:休むと止まる → 予定と手順を書き残す

私が休むと、支払いや入力が止まります。だから休みにくい。一人で経理をしている方なら、同じ思いを抱えているのではないでしょうか。

止まる原因は、「何を・いつ・どうやるか」が担当者の頭の中にしかないことです。紙やファイルに出しておけば、急に休む日があっても、社長やほかの人が「どこに何があるか」をたどれます。残しておきたいのは次の3つです。

1. 年間カレンダー

私は、年間の予定を税理士さんに確認して、社内のカレンダーに入れました。期限のある仕事が、私の記憶ではなくカレンダーに載っている状態です。

源泉所得税の納付、算定基礎届、労働保険の年度更新、決算変更届。建設業の経理には、年に1回や半年に1回しか来ない期限がいくつもあります。カレンダーに載っていれば、ほかの人が見ても「今月は何がある月か」がわかります。

\ 月ごとの手続きと期限を一覧で確認 /

建設業経理の年間スケジュールを見る

2. 支払い一覧

私の会社の支払いは、月末締め・翌月末払いです。支払先・金額のもとになる請求書・振込先の口座を1枚の一覧にしておけば、担当者以外でも「今月どこにいくら払うか」がわかります。

私の支払一覧では、カナにすると似た名前になる会社にマーカーを引いています。以前、似た名前の協力会社さんへ誤送金したことがあるからです。一覧は、自分の確認にも、ほかの人への引き継ぎにも使えます。

支払日が決まっているなら、使っているネットバンキングに「振込日を先の日付で指定できる機能」があるかも確かめておきましょう。準備を前倒しで終えておけば、支払日の当日に休むことになっても慌てずに済みます。指定した振込は、一覧にも「予約済み」と書いておきます。

3. 手順メモ

毎月の入力や締めの作業は、画面の順番どおりに箇条書きで残します。最初から立派な手順書を作る必要はありません。次にその作業をするとき、やりながら1行ずつ書き足せば十分です。

けいりん
けいりん
手順メモや支払い一覧に、ネットバンキングのIDやパスワードは書かないでね!見られて困るものは、手順とは別に管理しよう!

つらさ3:時間が足りない → 入力を減らす

仕事量が多く、時間が足りない。これが、私がAIを使って経理のツールを作り始めたきっかけでした。プログラミングの経験はありません。

やったことをまとめると、同じ数字を2回打っている作業を探して、1回にすることです。

入出金表への二重入力をやめた

Excelで管理していたころは、入出金を月別の表と年間の表の両方に入力していました。今は、自作のツールに銀行の明細を読み込ませるだけです。作業時間は半分以下になり、打ち間違いも減りました。

1つのExcelから、2つのソフト用のデータを作る

経費の入力は、1つのExcelから、会計ソフト(弥生)用と原価管理ソフト用のCSVを一度に作っています。2つのソフトに同じ元データから取り込むので、毎月両方の数字を見比べるときの誤差が減りました。

出面(だれがどの現場で働いたか)を管理するアプリでは、1日30分の空き時間ができました。作ったツールについては、社内から「分かりやすくなった」「楽になった」という声ももらっています。

ひとつの元データから会計ソフトと原価ソフトへ流し、二重入力をやめる流れを示した図

AIで作らなくても、考え方は同じです。会計ソフトに銀行明細の取り込み機能があれば、それを使うだけでも二重入力は減らせます。まずは1週間、「この数字、前にも打ったな」と感じた作業に印をつけてみてください。そこが減らせる候補です。

ツールを作ったときの手順は、【経験ゼロ】AIで経理ツールを自作する5ステップにまとめています。

せきさんくん
せきさんくん
減らす順番は「毎月必ずやる」「同じ数字を2回打つ」作業からだ!年に1回の作業は後回しでいいぞ!

仕組みを変えても軽くならないときは

相談先を持ち、予定と手順を残し、入力を減らしても、まだ回らないことはあります。その場合は、仕事の量そのものが一人分を超えている可能性があります。

社長に相談するときは、「つらい」だけでなく、「何の作業に、月に何時間かかっているか」を見せます。記帳の一部を税理士事務所に頼む、事務の手伝いを入れる。こうした相談も、数字があれば具体的に進められます。

それでも変わらないなら、働く場所を見直すのも1つの選択肢です。体と生活を守ることも、経理を長く続けるための大事な仕事だと思います。

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まとめ:まず、いちばんつらいものを1つ選ぶ

  • 相談できない → 内容ごとに、社外の相談先を決める。聞いた答えは「誰に・いつ・何と」で残す
  • 休めない → 年間カレンダー・支払い一覧・手順メモを残す
  • 時間が足りない → 同じ数字を2回打っている作業から減らす

3つを一度に変える必要はありません。今週は、いちばんつらいものを1つだけ選んでください。相談できないなら相談先の表を、休めないなら年間カレンダーを、時間が足りないなら二重入力探しを。1つ手をつければ、次に直す場所が見えてきます。

手順メモの下書きには、チェックリストが役に立ちます。私が書いたKindle本『建設業の経理 はじめの一冊』には、毎日・毎月の仕事の流れと、「毎月のチェックリスト」「決算準備チェックリスト」を載せています。

\ 毎月のチェックリストつき /

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おけい
おけい
一人で抱えていると、つらいのは自分の力が足りないせいだと思いがちです。でも、仕組みを変えれば軽くできる部分もあります。私の場合は、入力を減らしたことで、作業時間が目に見えて減りました。できるところから1つずつ、一緒に変えていきましょう♪

以上、建設業7年目のおけいでした!

※電話相談センターの内容は国税庁、商工会議所の相談窓口は世田谷区の案内(2026年10月確認)をもとにしています。受付時間や利用条件は変わることがあるので、利用前に各窓口で確認してください。