建設業の法定福利費仕訳を解説!工事原価と販管費の分け方・一人親方の処理

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おけい
おけい
法定福利費って、工事原価に入れるものと販管費に入れるものがあるって聞いたんですが、どう分ければいいんですか?あと、一人親方へ払う法定福利費相当額の処理も気になって…
けいりん
けいりん
建設業の法定福利費は「現場作業員分→工事原価」「本社スタッフ分→販管費」が基本!一人親方の処理も一緒に整理していくよ^^

建設業の経理で迷いやすい科目のひとつが「法定福利費」です。

法定福利費は一般業種でも馴染みのある科目ですが、建設業では工事原価と販管費に分けて計上するという独自のルールがあります。

さらに近年は、一人親方や下請け業者への発注において「法定福利費相当額」を見積もりに明示・支払う動きが広まっており、その処理方法も理解が必要です。

🔍 先に結論

  • 法定福利費=社会保険料などの会社負担分
  • 現場作業員分は工事原価・事務員分は販管費に分けるのが大原則
  • 見積書への法定福利費明示にも対応できるよう、工事別の管理を整える

この記事でわかること

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法定福利費とは

建設業の法定福利費 計上先分類表

法定福利費とは、法律で会社が負担することが義務付けられている社会保険料等の費用です。主に以下の3種類があります。

種類会社負担分の概要
健康保険料標準報酬月額 × 健康保険料率 ÷ 2(会社負担分)
厚生年金保険料標準報酬月額 × 18.3% ÷ 2(会社負担分)
雇用保険料賃金総額 × 雇用保険料率(会社負担分)
労災保険料賃金総額 × 労災保険料率(全額会社負担)
じむねこ
じむねこ
労災保険は全額会社負担!建設業は現場の危険度に応じて保険料率が設定されているんだ。現場と事務では料率が違うよ^^

工事原価 vs 販管費 どう分けるか

建設業では、誰の法定福利費かによって計上先が変わります。

対象者計上先
現場作業員(工事に従事)工事原価(労務費内の法定福利費)
現場監督(工事に従事)工事原価(経費内の法定福利費)
本社事務スタッフ販売費及び一般管理費(法定福利費)
役員販売費及び一般管理費(法定福利費)
けいりん
けいりん
複数の工事に従事する現場監督の法定福利費は、各工事に按分して配賦するよ!按分基準は会社で統一してね^^

給与支払い時・社会保険料納付時の仕訳

kensetsu romuhi shiwake

①給与支払い時(月末)

借方金額貸方金額
給与手当(または労務費)300,000円普通預金256,500円
預り金(所得税)15,000円
預り金(社会保険・本人分)28,500円

②会社負担の社会保険料を計上

借方金額貸方金額
法定福利費(工事原価 or 販管費)28,500円未払費用(社会保険料)28,500円

③社会保険料を納付

gaichu kyuyo kijun
借方金額貸方金額
預り金(社会保険・本人分)28,500円普通預金57,000円
未払費用(社会保険料)28,500円

一人親方への法定福利費相当額の処理

建設業では、一人親方(個人事業主)への外注費の見積もり・請求書に「法定福利費相当額」を別途明示することが国土交通省から推進されています。

これは、一人親方の社会保険加入を促進するための取り組みで、元請け・下請けを問わず対応が求められています。

仕訳例:一人親方への外注費に法定福利費相当額を加算して支払った場合

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借方金額貸方金額
外注費500,000円買掛金546,000円
法定福利費(工事原価)46,000円

法定福利費相当額は「外注費」ではなく「法定福利費」として計上します。

じむねこ
じむねこ
一人親方への法定福利費相当額の支払いは、請求書に明記してもらうことが大事!証拠書類として保管しておこうね^^

法定福利費の消費税処理

法定福利費(社会保険料)の消費税上の取り扱いは、支払先によって異なります。

支払先消費税区分理由
社会保険料(健康保険・厚生年金)非課税社会保険制度に基づく法定の納付金
雇用保険料非課税雇用保険法に基づく法定の納付金
労災保険料非課税労働者災害補償保険法に基づく法定の納付金
一人親方への法定福利費相当額課税(工事代金に含まれる)外注費として処理する部分は課税仕入れ
けいりん
けいりん
社会保険料そのものは非課税だけど、一人親方への支払いに法定福利費相当額が含まれている場合は、外注費として課税仕入れになるよ!区分が重要だね^^

法定福利費を正確に管理するための実務ポイント

建設業では法定福利費の管理が経審(経営事項審査)の評価にも影響するため、正確な処理が求められます。

私が実務で実感したこととして、法定福利費の管理は「どの工事にいくらかかったか」を把握することが核心です。給与計算システムから工事別の作業時間を取り込んで自動按分する仕組みを作ると大幅に効率化できます。

じむねこ
じむねこ
建設業の法定福利費は適正な処理をしているかが外部から見えやすい部分だよ。見積書への明示も忘れずに!業界標準のルールを守ることが信頼につながるんだ^^

建設業の社会保険加入義務と法定福利費の関係

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令和2年(2020年)10月以降、建設業許可の更新・新規取得にあたって社会保険への加入が実質的に義務化されました。これにより、建設業では法定福利費の適正な計上と管理がより重要になっています。

社会保険の加入対象となるのは、常時使用する労働者(正社員・パート等)と会社役員です。一人親方については従来通り任意加入ですが、特別加入(労災保険)を現場入場要件とする元請会社が増えています。

法定福利費を工事見積書に明示することが業界標準となってきています。国土交通省のガイドラインでは、元請・下請間の契約における法定福利費の明示が推奨されており、ダンピング防止の観点からも重要な取り組みです。

私が実務で取り組んでいることとして、工事見積書のフォーマットに「法定福利費」の行を設け、材料費・労務費・外注費・経費と並べて見積明細に明示しています。これにより発注者との価格交渉でも根拠を示しやすくなりました。

建設業の法定福利費仕訳は、工事原価と販管費の適切な振り分けが重要なポイントです。この区分を正確に行うことで、工事別の真の原価が把握でき、見積りの精度向上と利益管理に活かすことができます。社会保険の適正加入と法定福利費の見積明示を通じて、建設業界全体の健全化に貢献していきましょう。

建設業の法定福利費を正確に管理することは、コンプライアンス遵守と経営安定の両方に貢献します。現場作業員の社会保険加入と法定福利費の見積明示を通じて、建設業の健全な発展に貢献していきましょう。

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まとめ:建設業の法定福利費仕訳ポイント

けいりん
けいりん
法定福利費は金額も大きいし、仕訳も複雑だから会計ソフトで自動化するのがおすすめ!ミスも減るよ^^

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