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🔍 先に結論
- よい点は、夜でも材料を取りに行けて、急な対応に間に合うことです。夜間工事で材料が違っていたとき、倉庫に取りに行けて助かりました
- 困る点は、在庫管理の手間、「余ったら倉庫へ」で発注がゆるみやすいこと、屋外コンテナの雨漏りの3つです
- 倉庫を持つなら、「置く物」「記録の仕方」「発注は予算書の数量で」の3つを先に決めておくのがおすすめです
私の会社のレンタル倉庫3つの使い分け
私の会社は内装の工事をしています。借りている倉庫は、どれも屋外に置かれたコンテナ倉庫です。
| 倉庫 | 置いているもの |
|---|---|
| 道具倉庫(1つ) | 現場で使う道具 |
| 材料倉庫(2つ) | 軽量鉄骨やボードの残り、ビス・ボンドなどの副資材(主な材料と一緒に使う細かい材料) |
材料倉庫の中身は、会社の帳簿では「材料貯蔵品」として管理しています。まだ工事に使っていない材料を、会社の財産として帳簿に載せたものです。在庫管理表を作っているのは私で、数字の修正も私の担当です。
レンタル倉庫を法人で借りるメリット|夜でも材料を取りに行ける
屋外コンテナのレンタル倉庫は、24時間出し入れできるところがよくあります(会社や場所によって違います)。
私の会社では、夜間工事の最中に材料が違っていたことがありました。そのときは、急いで倉庫へ取りに行って対応しました。夜でも開けられる倉庫に、同じ材料が置いてあったからできたことです。
材料を注文すると、届くまでに時間がかかります。倉庫に在庫があれば、注文を待たずにその場で持ち出せます。社内の会議で現場から「倉庫が減ると、緊急時に対応できなくなる」という声が出るのも、このためです。


レンタル倉庫のデメリット|借りてから困ったこと3つ
1.在庫管理が手間で、帳簿と実物が合わなくなる
事務にとっていちばん大きいのが、この手間です。倉庫の材料は、入れた数・持ち出した数を記録しないと、帳簿の数字と実物がずれていきます。
私の会社では、決算前の棚卸(倉庫の材料を数えること)を3人で約2日かけて行います。それでも毎年、帳簿と実物の数は合いません。2026年10月の棚卸でも帳簿と実際の数量に差があり、帳簿を直す作業に、今も時間がかかっています。
以前は、同じ材料を倉庫の在庫にも工事の原価にも入れてしまい、決算のあとで二重計上(同じ材料を帳簿に2回入れること)に気づいたこともありました。棚卸の段取りやこの失敗談は「建設業の期末棚卸|倉庫の材料を数えて金額にする」にまとめています。
2.「余ったら倉庫に置けばいい」で、発注がゆるみやすい
置き場所があると、材料を多めに頼んでも困りません。そのぶん、発注に歯止めがかかりにくくなります。
私の会社でも、材料が大量に余ったことがあります。原因は、工事の予算書(実行予算書)をもとに数量を決めるのではなく、職人さんに言われた数をそのまま発注していたことでした。
余った材料を倉庫に入れても、次の現場で使える保証はありません。使われないまま置いておけば、そのぶんのお金が倉庫の中で止まっているのと同じです。
3.屋外コンテナは雨漏りで材料がさびることがある
屋外に置かれたコンテナは、雨や湿気の影響を受けやすいです。私の会社の倉庫でも雨漏りがあり、中の材料がさびてしまいました。雨漏りは、その後修理してもらいました。
軽量鉄骨などの金属の材料は、さびると使えなくなります。雨漏りに気づくのが遅れるほど、使えない材料が増えます。倉庫に行ったときは、天井や床に濡れたあとがないかも見ておくと安心です。

倉庫を減らすかどうかは、会議でよく議題になる
私の会社では、倉庫の話が会議でよく議題にあがります。出てくる意見は、だいたい次の3つです。
| 論点 | 出てくる意見 |
|---|---|
| 事務の意見 | 無駄を省きたいので、倉庫を減らしたい |
| 現場の意見 | 倉庫が減ると、緊急時に対応できなくなる |
| 減らしたときの困りごと | 余った材料の置き場所がなくなる |
どの意見も、間違ってはいません。今のところ、結論は「3つとも、このまま」です。それでも私は、無駄を省くために、倉庫を1つ減らしたいと考えています。
見直すときは、倉庫ごとに4つを並べてみてください。「置いている物」「急ぎで取り出した場面」「毎月の費用」「減らしたら中身をどこへ移すか」です。事務と現場の意見を、同じ表の上で比べやすくなります。

倉庫を持つなら先に決めたい3つのルール
新しく借りるときも、今ある倉庫を見直すときも、次の3つを決めておくと、事務と現場の両方が困りにくくなります。

1.倉庫に置く物を決める
「急な対応で使う材料」「よく使う副資材」など、倉庫に置く物の範囲を先に決めます。決めていないと、倉庫は「とりあえず置き場」になります。余った材料をどこまで戻すかも、ここで決めておきましょう。
2.入れた・出したの記録の仕方を決める
倉庫に入れたとき、持ち出したときに、誰がどこに書くかを決めます。書く項目は、次の6つを基本にします。記録を始める日に、倉庫ごとの在庫を一度数えておくと、記録の上での残りの数を出せます。
記録がないと、棚卸のたびに「なぜ合わないのか」を追うことになります。使った工事名まで書いておけば、どの現場で使った材料かが後から分かります。工事ごとの原価にも振り分けやすくなります。倉庫の材料を工事に使ったときの帳簿のつけ方は「建設業の材料費の仕訳|現場直送と倉庫保管で変わる科目と流れ」で解説しています。
3.発注は予算書の数量をもとにする
3つの中で、いちばん大事なのがこのルールです。私の会社で材料が大量に余った原因が、ここでした。発注の数量は、職人さんの「これくらい」ではなく、実行予算書の数量をもとに決めましょう。現場の都合で増やすときは、理由と数量を書き残してから頼むと、あとで追えます。倉庫を持つことと、発注を予算書どおりにすることはセットです。
実行予算書がまだない会社は、「実行予算書の作り方と続けるコツ【無料Excel】」から始めてみてください。登録不要の無料Excelテンプレートで、まず1現場から試せます。

レンタル倉庫を法人で契約する前に確認したいこと
倉庫の会社によって、条件は大きく違います。契約する前に、少なくとも次の点は公式サイトや窓口で確かめておきましょう。
- 置けない物:塗料などの燃えやすい物や重い物は、置けないことがあります
- 出し入れできる時間:24時間かどうか。場所によって違うこともあります
- 費用と解約の条件:申込時・更新時・解約時にかかるお金、最短で何か月から借りられるか
- 法人契約の書類と支払い方法:会社名で契約するときに必要な書類、毎月の支払い方
- 雨漏り・湿気への対応:通気の仕組みがあるか、雨漏りしたときにどこへ連絡するか
- トラックを横付けできるか:倉庫の前で材料を積み下ろしできるか
- 中の物の補償:盗難や水濡れが補償の対象か、上限はいくらか。場所を借りる契約では補償がないこともあるので、その場合は会社の保険で補えるかも確かめます
私の会社が借りているのは別の会社の倉庫ですが、確認の例として、屋外コンテナを扱い、条件を公式サイトで公開しているスペースプラスの案内をまとめました(公式サイトの「よくある質問」より・2026年10月24日に確認)。
| 項目 | 公式サイトの案内 |
|---|---|
| 出し入れの時間 | 基本的に24時間自由(場所によって異なる。早朝・深夜は近隣への配慮が必要) |
| 最短の利用期間 | 利用開始月を含む2か月 |
| 申込時・更新時の費用 | 申込時に契約事務手数料(月額賃料の1か月分・下限5,000円税込)。翌年以降は更新手数料5,500円(税込) |
| 解約 | 申し出た月の翌月末で解約。解約手数料5,500円(税込) |
| 置けない物(一部) | シンナー・塗料などの引火性の物、重量物、湿気やにおいを出す物 など |
| 法人契約 | できる(登記事項証明書などが必要) |
| 毎月の支払い | 登録した銀行口座から自動引き落とし。賃料のほかに毎月の手数料(300〜330円・税込)がかかる |
| 湿気(屋外型コンテナ) | 通気口あり。必要に応じて除湿剤などを使う |
建設資材を置くなら、「置けない物」の確認がいちばん大事です。私の会社の材料倉庫には、軽量鉄骨やボードの残り、ボンドを置いています。スペースプラスの案内には、「重量物」が何kgからかの基準は書かれていませんでした。ボードの束や軽量鉄骨が置けるか、シンナーなどの溶剤を含むボンドが「引火性の物」に当たらないかは、申し込む前に窓口へ具体的に伝えて確かめてください。
毎月の料金は、地域や店舗、広さによって違います。表の条件も変わることがあります。近くの空きと料金、最新の条件は、申し込む前に公式サイトで確かめてください。
レンタル倉庫の勘定科目は?倉庫代と中の材料は別に考える
事業で使うレンタル倉庫の毎月の料金は、会社の経費になります。勘定科目(帳簿で使う項目名)は、「地代家賃」を使うのが一般的です。会社によっては「賃借料」を使うこともあります。どの科目にするかを決めたら、毎年同じ科目を使い続けることが大切です。迷ったら、顧問の税理士に確認しましょう。
私の会社では、倉庫代は特定の工事の原価ではなく、会社全体にかかる費用(販売費及び一般管理費)として処理しています。
事務として気をつけたいのは、倉庫代より倉庫の中にある材料です。倉庫代は経費ですが、中の材料はまだ使っていない会社の財産です。決算のときに倉庫に残り、まだどの工事にも使っていない材料は、在庫(材料貯蔵品)として数えて帳簿に載せます。すでに工事に使った材料は、その工事の原価に入れます。工事が完成していなければ、完成前の工事の費用(未成工事支出金)として残します。同じ材料を両方に入れないよう、区分に迷ったら税理士に確認しましょう。倉庫が増えるほど、この作業も増えます。
レンタル倉庫が向いている会社・向いていない会社
私の体験から考えると、向き不向きは次のように分かれます。
| 向いている会社 | 向いていない会社 |
|---|---|
| 夜間工事や急な手直しがある | 材料はほぼ現場に直接届けてもらっている |
| 急ぎで使う材料が決まっている | 入れた・出したを記録する人を決められない |
| 在庫を記録する人と方法を決められる | 余った材料の置き場がほしいだけ |
「余った材料の置き場がほしいだけ」なら、先に発注の仕方を見直すほうが近道だと思います。倉庫は、置く物と記録の仕方が決まって、はじめて役に立ちます。
まとめ:倉庫は「何を置くか」を決めてから借りる
夜でも出し入れできるレンタル倉庫は、急な対応の強い味方です。その一方で、在庫管理の手間、発注のゆるみ、雨漏りといった困りごともついてきます。
私の会社は、今も3つ借りています。新しく借りるときも、今ある倉庫を見直すときも、まず倉庫の中身を一覧にして、「何を置くか」「どう記録するか」を決めてみてください。事務と現場の話が、かみ合いやすくなります。


