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「銀行から融資を受けたとき、仕訳はどうすればいいんだろう…毎月の返済も元本と利息をどう分けるか毎回迷ってしまう」


今回の記事でわかること
- 短期借入金・長期借入金の区分と仕訳の違い
- 融資実行時・返済時・利息支払い時の仕訳
- 建設業特有のつなぎ融資の処理方法
- 経営事項審査(経審)への借入金の影響
- 借入金管理でミスが起きやすいポイント

🔍 先に結論
- 借入金の仕訳は「借りた・返した・利息を払った」の基本3パターンで整理
- 短期・長期の区分など勘定科目の選び方から解説
- 建設業特有のつなぎ融資の処理も確認
- 借入金は経営事項審査(経審)にも関係する

建設業で借入金が多くなる理由
建設業は他の業種と比べて、資金繰りが特殊です。工事の請負代金は「工事完了後」または「一定のマイルストーン到達後」に受け取るのが一般的で、工事期間中の材料費・人件費・外注費はすべて先払いが必要です。つまり、工事が大きくなればなるほど、完成前に大量の資金が必要になるという構造的な問題があります。
私が勤める会社でも、大型工事を受注したときは必ず金融機関からの融資を検討します。特に公共工事では、工事完了・検査合格後に請求書を発行してから入金まで2〜3か月かかることもあり、その間の人件費や材料費の支払いに融資が欠かせません。建設業で経理を担当するなら、借入金の仕訳は確実に習得しておくべき重要スキルです。
借入金の種類と勘定科目の選び方
借入金は返済期間によって2種類に分類します。返済期間が1年以内のものを「短期借入金」、1年を超えるものを「長期借入金」として区分します。この区分は貸借対照表の流動負債・固定負債の分類に直結するため、正確に区分することが大切です。
たとえば、運転資金として3か月の短期融資を受けた場合は「短期借入金」として計上します。一方、設備投資(重機の購入など)のために5年間の返済で融資を受けた場合は「長期借入金」です。ただし、長期借入金であっても1年以内に返済期限が到来する部分は「1年以内返済長期借入金」として流動負債に振り替える必要があります。この振替処理を忘れると、決算書の内容が実態と乖離してしまいます。私が最初に担当した決算でまさにこの処理を見落とし、顧問税理士から指摘を受けた経験があります。


借入金の基本仕訳3パターン
借入金に関する仕訳は「融資実行時」「返済時」「利息支払い時」の3つのパターンが基本です。それぞれを正確に処理することが重要です。
まず融資実行時の仕訳です。銀行から1,000万円の融資を受けて普通預金に入金された場合、借方に「普通預金 1,000万円」、貸方に「長期借入金 1,000万円」と記帳します。現金ではなく預金口座への入金として処理されることがほとんどです。融資実行と同時に融資手数料が差し引かれる場合は、手数料部分を「支払手数料」として別途計上します。
次に元本返済時の仕訳です。毎月の返済で元本部分50万円を支払った場合、借方に「長期借入金 50万円」、貸方に「普通預金 50万円」とします。この処理を正確に行わないと、帳簿上の借入金残高と実際の残高がズレてきます。私の会社では毎月の返済日に必ず銀行残高明細と照合するルールにしています。それだけで月次の照合作業が格段に楽になりました。
そして利息支払い時の仕訳です。利息1万5千円を支払った場合、借方に「支払利息 15,000円」、貸方に「普通預金 15,000円」と計上します。元本返済と利息支払いが同時に発生する元利均等返済の場合でも、元本部分と利息部分を必ず分けて仕訳します。銀行の返済明細書には元本と利息の内訳が記載されているので、それを確認しながら処理しましょう。



建設業特有のつなぎ融資の処理
建設業では「つなぎ融資」という特有の融資形態があります。これは工事代金の入金前に必要な運転資金を一時的に借り入れ、工事代金が入金されたら即座に返済する仕組みです。大型工事の中間出来高払いが入るまでの資金不足を補うために活用されることが多く、建設業の現場では日常的に使われています。
つなぎ融資の処理で気をつけるべき点は、融資期間が非常に短いため「短期借入金」として処理することです。また、つなぎ融資には通常の融資よりも高い利率が設定されていることが多く、利息コストが積み重なりやすいため必要最小限の期間に抑えることが重要です。経理担当者としては、工事の入金スケジュールを常に把握しておき、つなぎ融資の実行・返済タイミングを適切に管理する必要があります。入金スケジュールが遅れると予期せぬ利息負担が発生するため、工事の進捗状況を関係部署から定期的に確認する体制を整えておきましょう。

経営事項審査(経審)と借入金の関係
公共工事に参加するために必要な経営事項審査(経審)では、財務状況が重要な評価項目になります。借入金の額や借入金依存度(借入金÷総資本)が高いと、経審の点数に影響します。
具体的には、自己資本比率(純資産÷総資本)が高いほど評価が上がり、逆に借入金が多いと自己資本比率が下がります。ただし借入金があること自体が問題なのではなく、借入した資金でどのように収益を上げているかが重要です。借入した資金で受注した工事から利益を上げ、その利益で純資産を積み上げていくことが、長期的に経審点数を改善する王道です。
また、決算時に長期借入金の1年以内返済分を適切に流動負債へ振り替えておかないと、財務諸表の内容が実態と乖離し、金融機関からの信頼を損なう可能性もあります。正確な仕訳・決算処理が、会社の信用力の維持につながっています。私の会社では、毎年の決算前に借入金の返済スケジュール表と帳簿残高を突き合わせる確認作業を必ずルーティンとして実施しています。

借入金管理で経理ミスが起きやすいポイント
実務で最もよく起きるミスは「長期借入金」と「短期借入金」の誤った区分です。当初は長期で借りた融資でも、返済期限が1年以内に迫ったら流動負債への振り替えが必要です。この処理を忘れると、貸借対照表が実態と異なってしまいます。
次によくあるのが元利均等返済における元本・利息配分の誤りです。元利均等返済では毎月の支払額は同じでも、返済が進むにつれて元本部分が増え利息部分が減っていきます。前月と同じ配分で処理してしまうミスが見られます。必ず銀行から送られてくる返済予定表や明細書で確認する習慣をつけましょう。
さらに融資実行時の手数料(融資手数料・保証料等)の処理も注意が必要です。融資手数料は「支払手数料」として費用処理できますが、長期の保証料は「前払費用」として計上し、保証期間に応じて費用配分(期間按分)する処理が必要です。一括で費用計上してしまうと当期の費用が過大になるため、金額が大きい場合は必ず期間按分を検討してください。
借入金仕訳のポイント まとめ
- 1年基準で短期借入金・長期借入金を区分する
- 長期借入金は決算時に1年以内返済分を流動負債へ振替
- 元本返済と利息支払いは必ず分けて仕訳する
- つなぎ融資は短期借入金で処理し、入金スケジュールで管理
- 融資手数料・保証料は適切に費用処理または期間按分する
借入金の仕訳を正確に処理することで、会社の財務状況を適切に把握できます。資金繰り管理に課題を感じている方には、建設業対応の会計ソフトの活用がおすすめです。
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マネーフォワード クラウド会計を試してみる以上、建設業の借入金・融資の仕訳完全ガイドでした!


