建設業の着手金仕訳を解説!未成工事受入金の正しい処理方法

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おけい
おけい
お客さんから工事の着手前にお金を受け取ったんですけど、これって売上で処理していいんでしょうか?それとも別の科目があるんですか?
けいりん
けいりん
着手金は工事完成前に受け取るお金だから、受け取った時点ではまだ売上にならないよ!「未成工事受入金」で処理するのが正解^^

建設業では工事着工前に「着手金」を受け取ることがよくあります。

しかし、着手金は工事完成前に受け取るお金なので、受取時点では売上にはなりません。この点を間違えると、税務申告でも問題が生じるため注意が必要です。

私自身も初めて着手金を受け取った時に「完成工事未収入金?前受金?」と迷った経験があります。この記事で正しい処理方法をマスターしましょう。

🔍 先に結論

  • 着手金は受取時点では売上にせず未成工事受入金で処理
  • 売上に計上するのは工事完成・引き渡し時
  • 前受金との違い・消費税の扱い・インボイス対応も解説
  • 工事キャンセル時の処理と契約書の確認ポイントまで網羅

この記事でわかること

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着手金とは?なぜ売上にならないのか

着手金の処理フロー(受取から完成工事高への振替)

着手金とは、工事の請負契約を締結し、工事着工前または着工時に発注者から受け取る代金の一部です。

建設業では工事完成基準が原則のため、工事が完成し引き渡しが完了するまでは収益を計上できません。

そのため、着手金を受け取っても「まだ工事が完成していない=売上ではない」という扱いになります。

じむねこ
じむねこ
収益認識の原則として「工事が完成して初めて売上」なんだよ!受け取ったお金は負債(預かり金)として処理するね^^

着手金受取時の仕訳

着手金を受け取った時点では、「未成工事受入金」(負債)として計上します。

仕訳例:着手金500万円を受け取った場合

kensetsu chukankin shiwake
借方金額貸方金額
普通預金5,500,000円未成工事受入金5,000,000円
仮受消費税500,000円

※税込み経理の場合は消費税を含めた金額で未成工事受入金に計上するケースもあります。会社の経理方針に合わせて処理してください。

けいりん
けいりん
未成工事受入金は貸借対照表の「流動負債」に表示されるよ!完成前は「まだ義務を果たしていない分」として負債になるんだ^^

工事完成・引き渡し時の仕訳

工事が完成し、発注者に引き渡した時点で、未成工事受入金を完成工事高(売上)に振り替えます。

工事完成時:工事金額合計3,000万円、着手金500万円、残金2,500万円の場合

借方金額貸方金額
普通預金(残金)27,500,000円完成工事高30,000,000円
未成工事受入金5,000,000円仮受消費税3,000,000円

このように、受け取っていた着手金を完成工事高に充当し、残金は完成時に受け取ります。

「前受金」との違い

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着手金と似た科目に「前受金」がありますが、建設業では使い分けが重要です。

科目使う場面
未成工事受入金建設業の工事に関する前受金(業界固有科目)
前受金一般的な商品・サービスの前受金

建設業の場合は「未成工事受入金」を使うのが正しい科目です。建設業財務諸表の様式に合わせた科目を使うことで、建設業許可の更新申請などもスムーズに進みます。

じむねこ
じむねこ
建設業許可の申請・更新では財務諸表の提出が必要!建設業固有の科目を使っておくと後が楽だよ^^

消費税の扱い

着手金を受け取った時点で消費税が発生します(課税売上)。

インボイス制度(適格請求書等保存方式)に対応するため、着手金の請求書もインボイスとして発行する必要があります。

着手金の消費税処理と実務上の注意点

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着手金を受け取った際の消費税は、工事の引き渡し時点(役務提供完了時)が原則的な課税時期です。受け取った段階で消費税を計上するかどうかは、会計処理の方針によって異なります。

処理方式着手金受取時引き渡し時
消費税を受取時に区分する方式未成工事受入金(内税)引き渡し時に完成工事高へ振替・消費税確定
消費税を引き渡し時にまとめる方式未成工事受入金(税込み全額)引き渡し時に完成工事高+仮受消費税へ振替
けいりん
けいりん
消費税を「受取時に仮区分するか・引き渡し時にまとめるか」は会社の処理方針で統一してね!混在するとミスの原因になるよ^^

インボイス制度対応後の着手金処理

2023年10月のインボイス制度導入以降、着手金を受け取った際の処理でも注意点が増えました。

発注者(工事依頼主)から着手金を受け取る際、適格請求書(インボイス)の交付が必要なタイミングは「工事完成・引き渡し時の最終請求書」が一般的ですが、着手金受取時に領収書を発行する場合はインボイス登録番号の記載が必要になります。

着手金受け取り後に工事がキャンセルになった場合

受け取った着手金の一部または全額を返還することになった場合、次のように仕訳します。

状況借方科目金額貸方科目金額
着手金の全額返還未成工事受入金550,000現金・預金550,000
一部返還(違約金相殺)未成工事受入金550,000現金・預金 400,000 / 違約金収入 150,000550,000
じむねこ
じむねこ
着手金を返す場合は必ず契約書の違約金条項を確認してね。返還額が変わることがあるよ^^

着手金に関する契約書の確認ポイント

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着手金の処理でトラブルが起きやすいのは、契約書の内容と実際の受け取り方にギャップがある場合です。工事契約書を確認する際は、次のポイントをチェックしましょう。

まず「着手金の支払い条件」として、いつまでに・いくらを受け取るのかが明確に記載されているかを確認します。次に「工事キャンセル時の取り扱い」として、着手金の返還条件・違約金の規定が記載されているかを確認します。

工事代金の回収リスク管理という観点では、着手金は発注者の支払い意思・能力を確認するための手段でもあります。着手金を受け取る前に工事に着手するのは、代金未回収リスクが高まるため注意が必要です。

私が実務で経験したケースとして、発注者から「着手金は工事完了後に一括で払いたい」と言われることがあります。このような変則的な支払い条件は、リスク管理の観点から工事着手前に経営陣と確認するようにしています。

着手金の仕訳で重要なのは、受け取った金額を「未成工事受入金」で管理し、工事完成まで売上に計上しないことです。この原則を守ることで、建設業の会計処理の正確性が保たれます。

実務では、発注者との関係で「着手金を少額にしたい」「着手金なしで工事してほしい」という要望を受けることがあります。しかし資金繰りと未回収リスク管理の観点から、着手金の受け取りは重要です。適切な着手金設定は会社経営の安定につながります。

着手金の会計処理を正確に行うことで、工事ごとの資金管理と売上計上のタイミングが明確になります。発注者との信頼関係を築きながら、適切な前払いを受け取ることが建設業経営の安定につながります。

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まとめ:着手金は「未成工事受入金」で処理

けいりん
けいりん
着手金の処理は流れを覚えれば簡単!会計ソフトで科目を設定しておくと間違いが減るよ^^

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