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私自身、今は2026年9月13日の建設業経理士1級(財務諸表・財務分析)に向けて独学中で、いま一番つまずいているのが「完成工事高の認識基準」の周辺です。工事完成基準・工事進行基準・原価回収基準…名前は聞くけど、要件と計算式がごちゃっとしがち。
この記事では、パタ解き 財務諸表 CHAPTER 2 と「工事契約に関する会計基準」をベースに、試験で問われるポイントと、積算・経理の現場から見た実務のイメージをセットで整理します。読み終わったときに「進行基準の3要件と原価比例法の式が口で言える」状態を目指します。
🔍 先に結論
- 建設業の収益認識は工事完成基準・工事進行基準・原価回収基準の3つ
- 進行基準は3要件(収益総額・原価総額・進捗度を信頼性をもって見積れる)で適用
- 進捗度は原価比例法(発生原価÷工事原価総額)が原則
📚 私が使っているテキスト
この記事は、ネットスクール『建設業経理士1級 財務諸表 出題パターンと解き方(パタ解き)』の内容をベースに整理しています。私自身も独学でこの1冊を回しながら、2026年9月13日の試験に向けて準備中です。
🎥 動画講義でも学べます(簿記の教室メイプル)
わたしが独学で活用している「簿記の教室メイプル」の該当講義です。建設業経理士1級 原価計算 第57回 工事完成基準、工事進行基準で完成工事高の認識基準が学べます。この記事と合わせて視聴すると理解が深まります。
完成工事高の認識基準とは? なぜ建設業特有のルールが必要か
建設業の売上は「引き渡した瞬間」に一気に立つとは限りません。マンション1棟、橋、大規模改修…どれも工期が数か月から数年に及び、決算日をまたぐのが当たり前です。そこで問題になるのが「決算のタイミングで、この工事の売上をいくら計上するか」という論点です。
一般の商売なら「モノを引き渡した日」で売上を立てれば十分ですが、建設業でそれをやると、工期3年の大型工事は3年目まで売上ゼロ、3年目にドンと計上、という極端な損益になってしまいます。これでは会社の実力が財務諸表に映りません。だからこそ、建設業には「完成工事高(=売上高)」の認識ルールが別途整理されているわけです。
認識基準は大きく3つあります。
- 工事完成基準:工事が完成し引き渡した時点で、完成工事高・完成工事原価を一括計上する
- 工事進行基準:決算日における工事進捗度に応じて、完成工事高・完成工事原価を期間配分で計上する
- 原価回収基準:発生した工事原価のうち、回収できると見込まれる範囲を完成工事高として計上する(進行基準の要件を満たさないとき)

【工事完成基準】シンプルだが利益の平準化ができない
工事完成基準は、工事が完成して発注者に引き渡した時点で、完成工事高と完成工事原価を一括計上する方法です。売上と原価が対応するタイミングもはっきりしていて、実務としても計算がラクなのが強みです。
一方で、大きな弱点があります。期間損益がデコボコになることです。工期が決算をまたぐ工事だと、途中の期は売上ゼロ、引渡しの期にドンと売上・利益が乗ります。会社の実態としては前期も同じくらい働いているのに、財務諸表からはそれが見えません。
- 長所:計算が確実、恣意性が入りにくい、実現主義との親和性が高い
- 短所:期間損益が対応しない、経営成績が長期の工事で読みづらい
【工事進行基準】原則的方法・3つの要件と計算式
工事進行基準は、決算日時点の工事進捗度に応じて、その期の完成工事高と完成工事原価を計上する方法です。長期工事でも各期に売上と原価が配分されるので、期間損益が実態に近づきます。
ただし進行基準は、次の3つの要件をすべて満たすときにだけ適用できます。
- ①工事収益総額を信頼性をもって見積もることができる
- ②工事原価総額を信頼性をもって見積もることができる
- ③決算日における工事進捗度を信頼性をもって見積もることができる
「信頼性をもって見積もる」がキーワードです。3つのうち1つでもグラつくと進行基準は使えません。進捗度の見積方法は原価比例法が原則で、次の式で計算します。
📐 進行基準の基本式
工事進捗度 = 発生原価累計額 ÷ 工事原価総額
当期末までの完成工事高累計 = 工事収益総額 × 工事進捗度
当期完成工事高 = 当期末までの完成工事高累計 - 前期までの計上済み完成工事高

私自身、積算で拾い出しから原価を積む仕事もしているんですが、進行基準を採用している工事は、積算の実行予算=経理の売上計上のベースになっているケースがあります。「積算がブレると売上もブレる」というのが実務の重さで、試験の3要件が現場と地続きだと感じます。
【原価回収基準】進行基準の要件を満たせないときの選択肢
工事が始まって発生原価は積み上がっているのに、収益総額や原価総額を信頼性をもって見積もれないケースは実務でも普通にあります。例えば、仕様変更が続いて総額が固まらない案件などです。この場合に登場するのが原価回収基準です。
原価回収基準では、発生した工事原価のうち、回収できると見込まれる範囲を完成工事高として計上します。「今期発生した原価と同額を売上に立て、利益はゼロで置く」形になり、少なくとも赤字を垂れ流さない・見積もれない部分を無理に利益に反映させない、という慎重な処理です。

試験に出る計算例と表示のポイント
シンプルな計算例を1つやっておきましょう。3つの数字さえ拾えれば、進行基準の完成工事高は必ず解けます。
📝 例題
工事収益総額:1億円/工事原価総額(見積):8,000万円/当期末までの発生原価累計:6,000万円(前期までの計上済み完成工事高はゼロ)→ 当期完成工事高は?
- ①進捗度:6,000万円 ÷ 8,000万円 = 75%
- ②当期末までの完成工事高累計:1億円 × 75% = 7,500万円
- ③当期完成工事高:7,500万円 - 0円 = 7,500万円
ポイントは、「累計で計算してから、前期までの計上分を引く」という順番です。前期にすでに計上している金額がある問題では、③の引き算が得点差になります。
もう1つ、表示上の注意です。進行基準を採用している工事で、まだ入金・請求が済んでいない部分は、「完成工事未収入金」として貸借対照表に載ります。反対に、入金が先行していれば「未成工事受入金」です。
私自身、1級建築施工管理技士のときも「毎日2時間・半年」で1発合格できたのは、こういう公式を紙に書いて口で唱える作業を毎晩やっていたからでした。財務諸表も同じで、原価比例法の3行の式を、寝る前に声に出して書けるようにするだけで本試験の景色が変わります。
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まとめ:試験対策のポイント3つ
- 認識基準は3つ:工事完成基準・工事進行基準・原価回収基準。原則は進行基準、要件を満たさなければ原価回収基準、それも難しければ完成基準
- 進行基準の3要件:工事収益総額・工事原価総額・工事進捗度を信頼性をもって見積もれる
- 進捗度は原価比例法(発生原価÷工事原価総額)、当期完成工事高は「累計-前期までの計上分」で計算
以上、建設業7年目のおけいでした!


