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建設業経理士1級は、たしかに2級より難しい試験です。ただ、「どれくらい」「何が」難しいのかを数字で知ると、必要以上に怖がらなくてよいことがわかります。
私は建設業の経理7年目で、今年9月の第39回試験(財務諸表・財務分析の2科目)を受験します。朝1時間・昼30分・夜1時間、働きながら勉強している真っ最中です。
この記事では、公式データの直近5回分を科目別の表で示し、2級との本当の差と「難易度を下げる受け方」まで解説します。
🔍 先に結論
- 1級の合格率は科目別でおおむね20〜35%(2級は40%前後)
- 最難関は原価計算(直近5回平均 約21%)
- 2級との本当の差は論述問題と「説明できる理解」
- 科目合格制(5年有効)で1〜2科目ずつ狙えば、働きながらでも戦えます
建設業経理士1級の合格率【科目別・直近5回】

合格率は試験を実施する建設業振興基金が公表しています。直近5回分を科目別に並べたのが次の表です。
| 回号(実施時期) | 財務諸表 | 財務分析 | 原価計算 | (参考)2級 |
|---|---|---|---|---|
| 第34回(2024年3月) | 36.8% | 45.8% | 20.1% | 47.7% |
| 第35回(2024年9月) | 33.5% | 27.1% | 20.1% | 36.5% |
| 第36回(2025年3月) | 31.9% | 26.4% | 24.8% | 47.2% |
| 第37回(2025年9月) | 27.9% | 27.0% | 17.7% | 32.2% |
| 第38回(2026年3月) | 30.1% | 28.7% | 22.5% | 47.5% |
この表から読み取れることは3つあります。
① 原価計算だけ突出して難しい
原価計算の直近5回平均は約21%。10人受けて2人しか受からない計算です。17.7%まで下がった回もあり、3科目の中で明確に最難関です。
② 財務諸表・財務分析は30%前後で安定
この2科目は直近5回とも26〜37%の範囲に収まっています。しっかり準備すれば、働きながらでも十分届く数字です。
③ 回によって波がある
財務分析は45.8%の回もあれば26.4%の回もあります。問題の当たり外れで10ポイント以上動くので、1回勝負と考えず「数回かけて取り切る」前提で計画を立てるのが現実的です。

2級との差は、合格率より「試験の質」

数字の上では「2級40%前後→1級20〜35%」です。ただ、実際に両方の勉強をしてみると、本当の差は数字より試験の中身にあると感じます。違いは3つです。
違い① 論述問題がある
1級は各科目の第1問が記述式で、配点は20点前後あります。用語を覚えているだけでは書けません。「なぜそう処理するのか」を自分の文章で説明する力が求められます。ここが2級との最大の断層です。
違い② 「解ける」から「説明できる」へ
2級は仕訳や精算表の「型」を覚えれば合格ラインに届きます。1級は同じ論点でも、会計基準の背景や理由まで問われます。暗記の量ではなく、理解の深さが1段変わるイメージです。
違い③ 受験しているのが「2級合格者たち」
見落としがちですが、1級の受験者はほとんどが2級を突破してきた人たちです。その集団の中での合格率20〜35%なので、実質的な難度差は数字以上と考えておくのが安全です。
そのぶん取ったときの価値も大きく、1級は経営事項審査(経審)で2級より高く評価されます。会社にとっても、自分のキャリアにとっても重みのある資格です。

難易度を下げる公式ルール「科目合格制」

1級は財務諸表・財務分析・原価計算の3科目に分かれていて、1科目ずつ受験できます。科目合格は5年間有効です。
つまり、3科目を一度にそろえる必要はありません。
- 1回の試験で受けるのは1〜2科目に絞れる
- 不合格でも、合格済みの科目は5年間持ち越せる
- 試験は毎年3月と9月の2回。5年あれば最大10回のチャンス
私も今回は財務諸表と財務分析の2科目に絞りました。この2科目は学習範囲が重なる部分が多く、同時に勉強すると効率が良いからです。最難関の原価計算は、2科目を取り切ってから集中して挑む計画です。

働きながらの勉強時間はどれくらい必要?

1級の勉強時間は、1科目あたり100〜200時間が目安とよく言われます。ただ、大事なのは合計の時間数より、「毎日続けられる形」に落とし込むことです。
参考までに、私の平日のルーティンはこうです。
| 時間帯 | 長さ | やること |
|---|---|---|
| 朝(出勤前) | 1時間 | テキストとYouTubeでインプット |
| 昼休憩 | 30分 | 自作の暗記アプリでカード・クイズ |
| 夜 | 1時間 | 問題集で計算演習 |
1日2.5時間、週にすると約17時間。まとまった休日の勉強より、平日の細切れ時間の合計のほうが確実に積み上がります。
実は、1級建築施工管理技士の一次検定に半年で合格したときも、同じ「毎日決まった時間だけやる」方式でした。「現場を知らない事務には無理」と言われた試験でも、この積み上げで届きました。
昼休憩の30分に使っている暗記アプリは、AIに作ってもらった自作アプリです。作り方はこちらの記事で紹介しています。

独学と通信講座、どっちで受ける?

2級の知識がまだ残っているなら、1級も独学で戦えます。私も市販テキストと公式サイトの過去問、自作アプリの組み合わせで独学中です。
私が使っているのは、テキストと過去問が1冊になったこの2冊です。
- 独学が向く人:2級から間が空いていない/計算演習を自分で回せる/費用を抑えたい
- 講座が向く人:論述の添削が欲しい/2級からブランクがある/独学で一度挫折した
1級の独学でいちばん困るのは、論述を自分で採点できないことです。添削サービス付きの講座は「論述だけ外注する」イメージで使うと、費用対効果が高くなります。
講座選びで迷ったら、5社を比較した記事もあわせてどうぞ。
まとめ|数字を知れば、1級は怖くない
- 合格率は財務諸表・財務分析が30%前後、原価計算が約21%
- 2級との本当の差は「論述」と「説明できる理解」
- 科目合格制(5年有効)で1〜2科目ずつ取ればいい
- 毎日2.5時間の細切れ勉強でも十分戦える
難しい試験ですが、科目を絞って数回かけて取り切る前提にすれば、働きながらでも現実的に狙えます。怖いのは合格率そのものではなく、数字を知らないまま漠然と構えてしまうことです。
私も同じ9月13日の試験に向けて勉強中です。このブログでは、財務諸表・財務分析の勉強法や過去問の使い方など、1級対策の記事を順次公開していきます。一緒に頑張りましょう。

以上、建設業7年目のおけいでした!


