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こんにちは、建設業7年目のおけいです。総務として経理と積算を兼任し、毎月の原価集計と会計処理を回しています。
結論から言うと、ほとんどの一人親方に月1万円の専用アプリは必要ありません。月900円前後の会計ソフトで、工事ごとの原価管理から確定申告までまとめてできます。
この記事では、料金の早見表と失敗しない選び方を紹介します。
🔍 先に結論
- 専用の原価管理アプリ(月1万円前後)は、一人親方には過剰
- 会計ソフトの工事別集計なら月900円前後で原価管理と確定申告が両方できる
- 申告までまとめて自動化したいならマネーフォワード、サポート重視なら弥生
一人親方に専用の原価管理アプリは必要?【結論:会計ソフトで足ります】

選択肢は3つあります。①専用の原価管理アプリ ②会計ソフト ③エクセル自作の3択です。
このうち、1人で現場を回している親方に合うのは②の会計ソフトです。理由を順番に説明します。
専用アプリは月1万円前後。「チームを動かす」機能にお金を払うことになる
建設業向けの専用アプリは、月9,800円前後からが相場です。工程表・写真共有・実行予算・職人ごとの日報など、機能はたしかに豊富です。
ただしこれらは、従業員や応援の職人を動かす工務店のための機能です。1人で現場を回すなら、使わない機能に年間12万円近く払い続けることになります。
会計ソフトの「工事別集計」で原価管理はできる
一人親方の原価管理の目的は、突きつめると2つだけです。「この現場で儲かったか」を知ることと、確定申告を終わらせること。
会計ソフトには、経費に「どの工事のものか」の印を付ける機能があります。マネーフォワードならタグ、弥生なら補助科目です。材料費や外注費を入力するとき工事名を付けておくだけで、現場ごとの利益が自動で集計されます。
つまり、目的の2つとも会計ソフト1本で満たせます。

一人親方の原価管理アプリ・ソフト料金早見表
4つの方法を、料金と「できること」で並べました。
| 方法 | 料金の目安 | 工事別の原価管理 | 確定申告 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| マネーフォワード クラウド確定申告 | 月900円前後〜(年払い) | ○(タグで工事別集計) | ◎ | 申告までまとめて自動化したい人 |
| やよいの青色申告 オンライン | 年10,000円前後〜(無料キャンペーンあり) | ○(補助科目で集計) | ◎ | サポート重視・はじめての申告 |
| 専用アプリ(サクミルなど) | 月9,800円前後〜 | ◎(工程表・写真共有も) | ×(別途必要) | 従業員・応援職人がいる工務店 |
| エクセル自作 | 0円 | △(すべて手入力) | ×(転記が必要) | とにかく無料で済ませたい人 |
※料金は2026年7月時点の目安(税抜)です。キャンペーンで変わるため、最新は各公式サイトで確認してください。
会計ソフトで原価管理するメリット3つ

① 原価管理と確定申告が1回の入力で終わる
材料費を1回入力すれば、それが工事別の原価集計にも、確定申告の経費にも同時に反映されます。「現場用のメモ」と「申告用の帳簿」を別々に付ける二度手間がなくなるのが、いちばんの価値です。
② 銀行・カード連携で入力そのものが減る
事業用の口座やカードを連携すると、支払いデータが自動で取り込まれます。ホームセンターの材料費をカードで払えば、あとは工事名を付けるだけ。
現場から帰って夜にレシートの山と向き合う時間が、大きく減ります。
③ 費用が専用アプリの約10分の1
専用アプリが年間12万円前後に対して、会計ソフトは年間1万円前後。差額はおよそ10万円です。

正直なデメリット・注意点
いいことばかりではありません。会計ソフトで代用する場合の限界も、正直に書いておきます。
工事台帳・実行予算の「専用機能」はない
会計ソフトでできるのは、あくまで工事ごとの収支集計です。元請けに提出する形式の工事台帳や、実行予算と実績の突き合わせまでは作れません。
そうした書類の提出を求められる規模になったら、専用ソフトの出番です。
簿記の基礎には少し慣れが必要
勘定科目(材料費・外注費などの分類)に慣れるまで、2〜3ヶ月はかかります。レビューサイトでも、マネーフォワードは「他社よりやや上級者向け」という声が複数見られます。
「でも、自分にできるかな…」と思うかもしれません。最初の1ヶ月は無料で試せるので、いつもの取引を実際に入れて判断すれば失敗しません。
マネーフォワードと弥生、評判の傾向
レビューサイトや利用者の発信を横断すると、評価の傾向ははっきり分かれています。
マネーフォワード:連携の広さと「申告まで一気通貫」が強み
良い評判は、銀行・カード連携の範囲が広く、日々の入力から申告書の作成まで1つで完結する点に集中しています。悪い評判は「経理がはじめての人には画面がやや難しい」という声です。
弥生:サポートの手厚さと価格の安さが強み
良い評判は、電話サポートの手厚さと老舗の安心感、そして価格の安さです。悪い評判としては「画面のデザインが古め」という声があります。
2つのソフトの建設業向けの詳しい比較(勘定科目の対応など)は、マネーフォワードは建設業で使える?弥生との違いを比較にまとめています。
会計ソフトで十分な人・専用アプリを検討すべき人
| 会計ソフトで十分な人 | 専用アプリを検討すべき人 |
|---|---|
| 1人(+家族)で現場を回している | 従業員・常用の応援職人がいる |
| 知りたいのは「現場ごとの利益」 | 工程表・写真共有・日報まで一元管理したい |
| 確定申告を自分でやる | 元請けに工事台帳・出来高資料の提出を求められる |
右側に2つ以上当てはまるなら、専用ソフトを検討する段階です。業種別の専用ソフトの価格は別記事で比較しています。
料金プランと無料で試す方法
マネーフォワード クラウド確定申告は、個人事業主向けプランが月900円前後(年払い)から。1ヶ月の無料トライアルで、連携も工事別のタグ集計も試せます。
やよいの青色申告 オンラインは年10,000円前後からで、無料キャンペーンを頻繁にやっています。操作に迷ったら電話で聞けるのは弥生だけです。
エクセル自作で続ける場合の注意点【積算実務の経験から】

私自身、会社では実行予算や原価集計をエクセルで組んでいます。それでも、一人親方がエクセルだけで回すのはおすすめしません。
会社には私のような「入力する係」がいます。一人親方は、現場が終わった夜に自分で打つしかありません。疲れた日に入力が止まり、確定申告の直前にレシートの山を集計し直す——この流れを何人も見てきました。
それでもエクセルで続けるなら、ルールを2つに絞りましょう。
- シートは工事ごとに1枚に分ける
- 費目は材料費・外注費・その他経費の3つだけにする
細かく作り込むほど続きません。続けられる形にするのが先です。

よくある質問
Q. 無料の家計簿アプリじゃダメ?
事業用には向きません。工事別の集計ができず、確定申告の書類も作れないためです。「無料だから」で選ぶと、申告のときに全部やり直しになります。
Q. 法人成りしたらどうなる?
個人向けプランから法人向けプラン(マネーフォワード クラウド会計など)に移行します。同じシリーズ内ならデータや操作感を引き継ぎやすいので、将来の法人化を見据えるならシリーズで選ぶのも手です。
Q. ソフト代は経費になる?
なります。勘定科目は通信費または消耗品費で処理するのが一般的です。年払いでも、金額が少額なので支払時の経費で問題ありません。
Q. インボイスや電子帳簿保存法には対応してる?
マネーフォワード・弥生とも対応済みです。エクセル自作の場合は、この2つの制度対応を自力でやる必要があります。ここも会計ソフトをすすめる理由の1つです。
まとめ:月900円で「どんぶり勘定」から卒業できる

一人親方の原価管理は、月1万円の専用アプリではなく、月900円前後の会計ソフトで足ります。工事別のタグや補助科目で現場ごとの利益をつかみ、そのまま確定申告まで終わらせる。これがいちばん安くて現実的な形です。
迷ったら、無料期間にいつもの取引を1ヶ月ぶん入れてみること。合うかどうかは、カタログではなく自分の手が教えてくれます。

以上、建設業7年目のおけいでした!


