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🔍 先に結論
- 連結財務諸表は、親会社と子会社をひとつの会社と見なして作る決算書です。
- 親会社・子会社・関連会社の区分は、原則として持株比率(50%超・20%以上)で決まります。
- 連結の基本は「単純合算 → 相殺消去 → 修正仕訳」の3ステップです。
- 試験では、資本連結・のれん・非支配株主持分の3点セットが頻出ポイントです。
📚 私が使っているテキスト
この記事はネットスクール『建設業経理士1級 出題パターンと解き方 財務諸表』の内容をベースに、私(おけい)が第6週で学習した連結会計の要点を整理したものです。連結の章はp.180〜210あたりで扱われています。
🎥 動画講義でも学べます(簿記の教室メイプル)
わたしが独学で活用している「簿記の教室メイプル」の該当講義です。建設業経理士1級 財務諸表 第114回 連結財務諸表の種類で連結会計の基本が学べます。この記事と合わせて視聴すると理解が深まります。
連結財務諸表とは?なぜ作るのか

連結財務諸表とは、親会社と子会社をまとめてひとつの会社と見なして作る決算書のことです。個別の決算書だけを見ると、グループ全体の実態がわからないから作ります。
たとえば親会社が業績不振でも、子会社に商品を無理やり売りつければ、親会社の売上は増えて見えます。個別決算だけならこれで黒字にできてしまう。連結決算にすると、グループ内の売り買いは相殺されるので、外部との取引だけが残ります。これで実態が見える、というのが連結の狙いです。
上場企業は連結決算が原則で、個別決算は補足扱いになっています。試験でも「なぜ連結を作るのか」は理論問題で問われやすい部分です。
親会社・子会社・関連会社の関係(持株比率でどう分かれる)

連結の範囲は、原則として持株比率で決まります。
子会社は、他社の議決権の過半数(50%超)を持っている場合です。この場合、親会社はその会社を「支配」しているとみなされ、連結の対象になります。
関連会社は、議決権の20%以上50%以下を保有している場合です。支配まではしていないけれど、経営に重要な影響を与えられる関係。連結ではなく「持分法」という別の方法で取り込みます。
ただし例外もあります。持株比率が50%以下でも、役員の派遣状況や重要な契約の存在などから「実質的に支配している」と判断されれば子会社扱いになります。これを実質支配基準(じっしつしはいきじゅん)と言います。持株比率だけで機械的に決まるわけではない、という点が試験ではよく引っかけに使われます。
連結の基本ステップ(合算 → 相殺消去 → 修正)

連結財務諸表は、次の3ステップで作ります。
ステップ1:単純合算。親会社と子会社の個別財務諸表を、そのまま足し算します。売上も費用も資産も負債も、全部合計。
ステップ2:相殺消去。グループ内の取引をゼロにします。親会社の投資(子会社株式)と子会社の資本を消したり、親会社が子会社に売った売上を消したり。内部でぐるぐる回しているだけのお金を打ち消す作業です。
ステップ3:連結修正仕訳。相殺だけでは表せない調整を仕訳で入れます。のれんの計上や、非支配株主持分の振り替えなど。
この3ステップの順番を頭に入れておくと、複雑な問題でも「今どこをやってるか」を見失いにくくなります。
主要な連結修正仕訳3つ(資本連結・債権債務消去・内部利益消去)


連結修正仕訳は種類が多く見えますが、大きく3つのグループにまとめられます。
①資本連結。親会社が持っている「子会社株式」と、子会社側の「資本金・資本剰余金・利益剰余金」を相殺します。子会社を支配するために投資した金額と、その裏側にある子会社の資本を消し込む処理です。この差額として出てくるのが、後で説明する「のれん」です。
②債権債務の相殺消去。親会社の売掛金と子会社の買掛金など、グループ内で貸し借りしている残高を消します。外部から見れば、同じグループ内で貸したり借りたりしているだけなので、貸借対照表からは消す必要があります。
③内部利益の消去。親会社が子会社に売った商品が、期末に子会社の在庫として残っている場合、その中に含まれている親会社の利益はまだ「グループ外に売れていない利益」なので消します。これを未実現利益(みじつげんりえき)と呼びます。棚卸資産に上乗せされている利益を差し引く仕訳が必要です。
のれんと非支配株主持分


のれんとは、子会社株式の取得金額と、子会社の純資産(持分相当)の差額です。たとえば純資産1,000万円の会社を、1,200万円で買収したとします。差額の200万円は「ブランド力」「顧客基盤」といった目に見えない価値に払ったお金と考え、資産として「のれん」に計上します。のれんは原則20年以内で規則的に償却(しょうきゃく)します。
逆に純資産1,000万円の会社を800万円で買えた場合、差額200万円は「負ののれん」となり、発生した期の利益として一括計上します。
非支配株主持分は、親会社以外の株主が持っている持分のことです。親会社が子会社の株を80%持っている場合、残り20%は別の株主が持っています。連結上は子会社の資産・負債を100%取り込みますが、そのうち20%は他の株主のもの。この部分を「非支配株主持分」として純資産の部に表示します。
以前は「少数株主持分」と呼ばれていました。テキストや過去問で古い呼び方が出てくることもあるので、同じものだと押さえておくと安心です。
試験でよく問われるポイント3つ(まとめ)
連結の章は範囲が広く感じますが、試験で頻出のポイントは3つに絞れます。
ポイント1:連結の範囲の判定。持株比率だけでなく、実質支配基準も押さえる。理論問題で穴埋めにされやすい部分です。
ポイント2:のれんの計算と償却。「取得原価 − 純資産×親会社持分比率」で差額を出す流れを、数字を変えても解けるように練習する。20年以内の均等償却も忘れず。
ポイント3:非支配株主持分の計算。「子会社の純資産 × 非支配株主持分比率」で出します。当期純利益の按分(あんぶん)も同じ考え方です。

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