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結論、テキストの買い直しは不要です。
2026年9月の第39回試験から、建設業経理検定の出題範囲に「電子記録債権・電子記録債務」が追加されました。ただしこの論点、会計処理は手形とほぼ同じです。読み替えのコツと無料の公式フォロー資料で十分カバーできます。
私自身、2025年版のテキスト(パタ解き)のまま9月の1級財務諸表を受ける当事者です。実際にやっている補完方法まで含めて解説します。
試験範囲の変更を知った瞬間は「テキストを買い直さないと間に合わない」と焦りましたが、調べてみると必要な対応はごくわずかでした。同じ不安を抱えている受験生の方に、正確な情報を届けたいと思いこの記事を書いています。
🔍 先に結論
- 第39回(2026年9月)から出題範囲に電子記録債権・電子記録債務が追加
- 対象は2級と1級財務諸表(1級財務分析への影響は軽微とされる)
- 仕訳は受取手形・支払手形の読み替えでほぼ対応できる
- 古いテキストはネットスクール公式の無料PDFで補完すればOK
何が変わった?改定の事実関係

試験を実施する建設業振興基金の出題区分表(令和8年度上期版)に、「電子記録債権・電子記録債務」が新しく加わりました。適用は2026年9月13日実施の第39回試験からです。
影響を受けるのは次の級・科目です。
- 2級:出題範囲に追加
- 1級 財務諸表:出題範囲に追加
- 1級 財務分析:試験で使う「財務分析主要比率表」に変更がないため、影響は軽微とされています(ネットスクールの解説より)
出題区分表の公開は2026年3月末だったため、2025年以前の市販テキストにはこの論点が載っていません。そこでネットスクールが無料のフォロー資料「第39回試験からの出題範囲の変更点」を公開しています。
▶ ネットスクール公式:第39回試験からの出題範囲の変更点(無料PDF)
電子記録債権とは?1分で理解する

電子記録債権は、ひとことで言えば「紙の手形の電子版」です。債権者・債務者が電子債権記録機関(でんさいネットなど)に登録することで発生し、紙のように紛失せず、分割譲渡もしやすいのが特徴です。
背景には、政府が2026年度末を目標に紙の手形の利用廃止を進めていることがあります。建設業の実務でも「手形からでんさいへ」の切り替えが進んでいて、経理の現場感覚としても、もはや避けて通れない仕組みです。試験範囲への追加は、実務の変化を後追いした自然な流れといえます。
実務で電子記録債権に触れたことがない方でも、身構える必要はありません。仕組みそのものは手形と同じで、電子化されただけの違いです。試験対策としては「新しい制度」というより「手形の呼び方が変わったバージョン」くらいの感覚で十分です。

仕訳は「手形の読み替え」でOK【基本パターン】

覚えることはシンプルです。受取手形→電子記録債権、支払手形→電子記録債務。仕訳の型は手形と同じです。
① 発生(債権側):工事代金を電子記録債権で受け取ることにした
(借)電子記録債権 ×× / (貸)完成工事未収入金 ××② 決済(支払期日に入金された)
(借)当座預金 ×× / (貸)電子記録債権 ××③ 譲渡(期日前に割り引いて現金化した)
(借)当座預金 ××
(借)電子記録債権売却損 ×× / (貸)電子記録債権 ××手形でいう「手形売却損」が「電子記録債権売却損」に変わるだけです。
④ 債務側:支払いを電子記録債務にした
発生:(借)工事未払金 ×× / (貸)電子記録債務 ××
決済:(借)電子記録債務 ×× / (貸)当座預金 ××注意点はひとつ。電子記録債権は受取手形と同じく、貸倒引当金の設定対象です。決算問題で債権残高を拾うとき、忘れずに含めてください(設定率は問題文の指示に従います)。

どこまで対策する?深追いしない線引き

追加されたばかりの論点は、まず基本の型が問われると考えるのが自然です。私は次の3点だけ押さえて、それ以上は深追いしないと決めています。
- 基本仕訳4パターン(発生・決済・譲渡・債務側)
- 貸倒引当金の設定対象になること
- 貸借対照表での表示場所(電子記録債権は流動資産、電子記録債務は流動負債)
配点の大きい精算表や既存の頻出論点(退職給付・税効果など)の勉強時間を削ってまで掘る論点ではありません。新論点は「落とさない程度に、コンパクトに」が正解です。
追加初年度の出題は、応用的な引っかけ問題よりも基本パターンの確認である可能性が高いと考えられます。過去に他の資格試験で新論点が追加されたときも、初回は基礎的な問われ方が多い傾向があります。
古いテキスト勢のアクションプラン

私と同じ「2025年版以前のテキスト組」は、この3ステップで補完完了です。
- STEP1:ネットスクールの無料PDFをダウンロードして一読する(10分)
- STEP2:手持ちのテキストの「手形」の章を復習して、科目名を読み替える(30分)
- STEP3:基本仕訳4パターンを暗記カードに追加して、昼休みの復習に混ぜる
私は自作の勉強アプリに、この論点のカードを追加して回しています。カードの作り方はこちらをどうぞ。
ちなみに、これからテキストを新しく買う方は、26年版のパタ解きなら電子記録債権の新論点に対応しています。
「新論点を独学で拾い切れるか不安」という方は、最新の試験範囲に対応した講座を使うのも手です。
まとめ|新論点は読み替えとPDFで十分戦える
- 第39回(2026年9月)から電子記録債権・電子記録債務が出題範囲に
- 対象は2級と1級財務諸表。財務分析への影響は軽微
- 仕訳は手形の読み替え。基本4パターン+貸倒引当金+B/S表示だけ押さえる
- テキストの買い直しは不要。無料PDFで補完する
試験範囲の変更は不安になりますが、変更点を正確に知れば、やることはむしろ少ないことが分かります。同じ第39回を受ける仲間として、お互い落ち着いて備えましょう。
以上、建設業7年目のおけいでした!


