【建設業経理】労務費計算の方法|工事別に原価を管理する人工数配賦法

原価管理・積算
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「建設業の労務費計算、給与を工事別に振り分けるやり方がわからない。タイムシートはあるけど、どう集計すればいいの?」

おけい
おけい
職人さんが複数の現場を掛け持ちしてるから、給与を工事ごとにどう振り分ければいいのか毎月頭を抱えてる!
けいりん
けいりん
労務費の工事別集計は「現場日報・タイムシート×時給単価」が基本だよ!手順とExcel管理の方法を一緒に確認しよう^^

今回の記事でわかること

  • 建設業の労務費とは何か(直接労務費と間接労務費の違い)
  • 工事別に労務費を按分する計算方法
  • タイムシート・現場日報を使った集計手順
  • 法定福利費(社会保険料)を労務費に含める処理
  • 月次労務費管理のExcel活用術
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🔍 先に結論

  • 労務費は直接労務費と間接労務費の2種類に分類
  • 工事別の按分計算には3つの方法がある
  • 法定福利費(社会保険料)も労務費に含めて計算
  • 一人親方への支払いは労務費ではなく外注費として区別

建設業の労務費とは:2種類の分類

建設業における労務費は、「直接労務費」と「間接労務費」の2種類に分けて管理することが原価管理の基本です。この2つを混同したまま処理していると、工事別の原価が正確に算出できず、どの工事が収益を圧迫しているのかが見えなくなってしまいます。

直接労務費とは、特定の工事に直接従事している作業員・職人の給与・日当のことです。A工事専属で働いているとび職人の日当は、そのままA工事の直接労務費として計上できます。一方、間接労務費とは、複数の工事を管理する現場監督の給与や、工事全般の支援業務をする作業員の給与が該当します。間接労務費は各工事に按分して配賦する処理が必要です。

私が担当した建設会社では、当初すべての給与を「給与手当」という科目でまとめて処理していました。その結果、毎月の試算表を見ても工事別の人件費が全くわからず、赤字工事を長期間見逃してしまった経験があります。労務費を工事別に正確に集計することは、建設業経理の根幹と言えます。

工事別労務費の按分計算:3つの方法

① 現場稼働日数による按分(最もシンプル)

現場ごとの稼働日数を記録し、月給を稼働日数の比率で按分します。たとえば、月給30万円の作業員がA工事に15日、B工事に5日の計20日稼働した場合、A工事への労務費は22.5万円、B工事への労務費は7.5万円となります。現場日報があれば比較的簡単に計算できるため、中小建設会社に最も適した方法です。

② 稼働時間による按分(より精密な管理)

現場ごとの稼働時間(時間外含む)を記録し、時給換算で按分します。タイムシートで時間を正確に記録できる環境があれば、日数按分より精密な原価管理が可能です。作業内容によって効率が異なる場合(例:型枠工事と基礎工事)は時間按分のほうが実態に近い原価を算出できます。

③ 工事高比率による概算按分(補助的に使用)

各工事の請負金額の比率で労務費を按分する方法です。正確性は低いですが、個人別の現場記録がない場合の概算処理として使われます。ただし、この方法は工事の採算性を正確に把握するには不向きなため、あくまで補助的な手段として位置づけてください。

けいりん
けいりん
中小建設業なら「現場稼働日数による按分」が現実的だよ!まず現場日報を毎日書く習慣をつけることから始めよう^^

法定福利費(社会保険料)も労務費に含める

労務費には給与・日当だけでなく、会社が負担する社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険・労働者災害補償保険の会社負担分)も含めます。これを「法定福利費」といい、現場作業員分は工事原価の労務費として計上します。

具体的な計算例を見てみましょう。月給30万円の作業員の場合、会社負担の社会保険料は概算で約4.5万円(健康保険約1.5万円+厚生年金約2.7万円+雇用保険約0.3万円)です。つまり、この作業員にかかる実質的な労務コストは月約34.5万円になります。この法定福利費も工事別に按分して原価計上することが正確な原価管理の要件です。

取引借方貸方
給与計上(A工事分)未成工事支出金(労務費)225,000未払給与 225,000
法定福利費計上(A工事分)未成工事支出金(労務費)33,750未払費用 33,750
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Excelで作る工事別労務費管理表

実務では、次のようなExcel管理表を使って工事別の労務費を毎月集計します。縦軸に作業員名、横軸に工事番号を並べ、各セルに稼働日数を入力します。月間給与を稼働日数の合計で割った日当単価に各工事の稼働日数を掛けることで、工事別の労務費が自動計算されます。

重要なのは、この管理表を現場監督または作業員本人が毎日更新する運用にすることです。月末にまとめて記入しようとすると記憶があいまいになり、精度が落ちます。スマートフォンで入力できる簡易フォーム(GoogleフォームやLINE WORKSのアンケート機能)を活用すると、現場での入力負担が大幅に減ります。私の担当した会社ではGoogleフォームを導入したことで、月末の集計作業が2時間から30分に短縮されました。

一人親方(外注)との違い:労務費 vs 外注費

一人親方への支払いは「外注費」として処理し、「労務費」には含めません。ただし、一人親方への支払いの実態が給与と変わらない場合(時間管理あり・道具は発注者持ち・専属契約など)は、税務上「給与」と判断されるリスクがあります。外注費と給与(労務費)の区分は、国税庁の判断基準を参照しながら慎重に行う必要があります。

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まとめ

建設業の労務費計算 ポイント まとめ

  • 直接労務費:特定工事専属の作業員給与(そのまま工事原価へ)
  • 間接労務費:複数工事にまたがる作業員給与(稼働日数・時間で按分)
  • 法定福利費(社会保険料の会社負担分)も労務費として工事別に按分
  • 現場日報・タイムシートを毎日記入する運用が精度向上の鍵
  • GoogleフォームやLINE WORKSで入力を効率化すると集計が楽になる
  • 一人親方への支払いは外注費扱い(給与との区分に注意)

以上、建設業の労務費計算ガイドでした!