

「工程表を作るたびに、なぜこんなに時間がかかるんだろう…。」
建設業の現場担当・事務担当者なら、こんな経験が一度はあるはずです。私自身も、初めて単独で工程表を作ったとき、何度も組み直しながら丸2日かかった記憶があります。
担当者が変わるたびに品質がバラつく、経験がないと組み方がわからない、工程変更のたびに全体を組み直す——この繰り返しが工程表作成の「難しさの正体」です。

今回は建設業7年目の私が実際に活用している、ChatGPTで工程表のたたき台を作る具体的な方法をお伝えします。
▼ 今回の記事でわかること
- 工程表作成が難しい理由(3つの正体)
- ChatGPTへの具体的なプロンプト例
- 工程変更時・発注者説明でのAI活用法
- ChatGPTで作る工程表の限界と注意点
工程表作成の「難しさ」の正体
① 経験則が必要
各工種の所要日数・並行作業の可否・養生期間など、「だいたいどのくらいかかるか」という経験則がないと組めません。新人や経験の浅い担当者は特につまずきます。
② 工期から逆算する思考
完工日が決まっている中で、いつ何をやるかを逆算して組む——このロジカルな思考が苦手な人もいます。「どこから手をつければいいかわからない」という状態になりがちです。
③ 修正のたびに全体を組み直す
1カ所の工程が変更になると、後続の工程すべてを見直す必要があります。これが「工程変更のたびに憂鬱になる」原因です。

ChatGPTを工程表作成に使う方法3選
① 工程表の「骨格」をChatGPTに作らせる
まずChatGPTに工事の概要を伝えて、工程の骨格を作ってもらいます。
実際に使えるプロンプト例:
木造2階建て住宅の新築工事(延床面積約120㎡)の工程表を作成してください。工期:4カ月(2026年5月着工、8月末完工)。主な工種:仮設工事・基礎工事・木工事(躯体・内装)・設備工事・外装工事・外構工事。各工種の開始時期・所要期間と、並行して進められる工種を整理してください。
このプロンプトで出てくる骨格をベースに、実際の現場条件(天候リスク・材料納期・人員体制)を反映して修正します。「ゼロから考える」のではなく「たたき台を修正する」に変えるだけで、所要時間が大幅に変わります。
② 工程変更時の影響範囲を整理してもらう
工程が変更になったとき、ChatGPTに「○○工事が2週間遅延した場合、後続工程への影響を教えてください」と聞くと、影響する工種とその対処案が整理されます。
「何から手をつければいいか」がすぐ分かるので、変更対応の初動が速くなります。特に複数工種が絡む大きな変更のときに威力を発揮します。

③ 発注者向けの工程説明文を作らせる
工程表を発注者に説明する際の「口頭説明の下書き」もAIに作ってもらえます。
「以下の工程表をもとに、建築主(素人)向けに工事の流れを分かりやすく説明する文章を作成してください」と依頼するだけで、専門外の方にも伝わる説明文が完成します。
ChatGPTで作る工程表の「限界」を知っておこう
① ガントチャートの直接出力はできない
ChatGPTはテキストや表形式でしか出力できません。実際のガントチャートはExcelや施工管理ツールで作成する必要があります。ChatGPTはあくまで「内容を考える」サポートに使いましょう。
② 現場固有の条件は自分で入力が必要
「この現場は○○の規制がある」「この業者は水曜が定休日」など、現場特有の制約はAIは知りません。必ず入力情報に含めてください。
③ 所要日数はあくまで目安
AIが出す所要日数は一般的な参考値です。実際の工事規模・作業員の習熟度・天候リスクを考慮して必ず修正してください。

今日からできる具体的なアクション
アクション①:次の工事の工程骨格を作らせてみる
工種・工期・規模をChatGPTに入力して「工程表の骨格を作成して」と依頼してみましょう。まず試してみることが大切です。
アクション②:工程変更が起きたら影響範囲を聞く
次に工程変更が生じたとき「○○工事が△週間遅れた場合の影響を教えて」とChatGPTに聞いてみましょう。
アクション③:発注者説明文の下書きを作らせる
工程表の説明資料を作るとき、「発注者向けに工事の流れをわかりやすく説明して」とAIに依頼する習慣をつけましょう。
まとめ:工程表の「考える時間」をAIで短縮しよう
工程表作成で悩む時間が減れば、その分を現場管理・コスト管理・品質管理に充てられます。
AIは「仕事を奪うツール」ではなく、「大事な仕事のために時間を作るツール」です。まずは骨格を作らせることから始めて、少しずつ活用範囲を広げていきましょう。

施工管理全体をデジタル化したい方には、AI機能搭載の施工管理ツールもあわせてご検討ください♪
以上、建設業7年目の経理担当・けいりんがお届けしました!

