はじめに|「書き方が分かっても、実例がないと書けない」
施工管理技士の二次試験(実地試験・経験記述)では、
- 構成は理解した
- 評価ポイントも分かった
- NG例も把握した
それでも「実際にどう書けばいいのか分からない」という段階で手が止まる方が非常に多いです。特に経理・総務・事務職の方は、現場監督向けの記入例を見ても、自分に当てはめにくいと感じがちです。
この記事では、経理・総務の実務をベースにした経験記述の実例テンプレを、設問ごと・テーマごとに詳しく解説します。
そのまま写すのではなく、自分の業務に置き換えて使える形にしているため、二次試験対策の仕上げとして活用してください。
二次試験 経験記述の基本前提(再確認)
経験記述では、次の4点が必ず見られています。
- 工事概要が具体的か
- 課題・問題点が明確か
- 自身の立場での管理内容が書かれているか
- 結果・効果が確認できるか
文章量や表現力よりも、論理の流れと管理視点が重要です。
【実例①】原価管理をテーマにした記入例(経理・総務向け)
設問想定
「あなたが担当した工事において、原価管理上の課題と、それに対して行った対応について述べなさい。」
記入例(そのまま使える構成)
【工事概要】
工事名:○○ビル内装改修工事
工期:令和◯年◯月〜令和◯年◯月
工事内容:事務所内装改修工事
立場:経理・総務担当として工事原価管理を補助
【課題・問題点】
本工事では、複数の外注業者が同時期に作業を行う工程であり、外注費が当初の実行予算を超過する恐れがあった。
【対応・管理内容】
私は経理・総務担当として、外注業者から提出された請求書を実行予算と照合し、数量および単価の差異を確認した。その結果、一部工種において出来高以上の請求が確認されたため、現場担当者と情報共有を行い、業者へ請求内容の是正を依頼した。
【結果・効果】
請求内容を適正化することで、外注費の増加を抑制し、実行予算内で工事を完了させることができた。
解説ポイント
- 「チェックした」ではなく「照合・確認・是正」という管理用語を使用
- 経理業務でも“管理に関与している”ことが明確
【実例②】工程管理をテーマにした記入例
設問想定
「工程管理上の問題点と、その対応について述べなさい。」
記入例
【工事概要】
工事名:○○店舗新装工事
工期:令和◯年◯月〜令和◯年◯月
工事内容:店舗内装工事
立場:経理・総務担当として発注・支払管理を担当
【課題・問題点】
工事終盤において材料発注と外注業者の作業が集中し、支払遅延が発生した場合、工程全体に影響を及ぼす恐れがあった。
【対応・管理内容】
私は支払予定を工程表と照合し、支払時期が工期に影響を与える工種を優先的に整理した。現場担当者と協議の上、支払計画を調整し、必要な業者への支払いを遅延なく行った。
【結果・効果】
資金面での支障を防ぎ、工程遅延を発生させることなく工事を完了させることができた。
【実例③】契約・法規管理をテーマにした記入例
設問想定
「契約内容に関する管理について述べなさい。」
記入例
【課題・問題点】
下請契約内容と実際の施工内容に差異が生じる可能性があった。
【対応・管理内容】
請負契約書および見積書を確認し、契約範囲外工事については現場担当者と協議の上、追加契約の手続きを行った。
【結果・効果】
契約内容を明確にすることで、後日のトラブルを防止した。
経理・総務が経験記述を書く際の注意点
- 主語は必ず「私」
- 感想・反省は書かない
- 現場監督の業務を無理に演じない
本番で使えるチェックリスト
- 工事概要は具体的か
- 管理行為が明確か
- 結果が数字・効果で示されているか
まとめ|テンプレを使えば二次試験は怖くない
経理・総務の経験は、正しく整理すれば立派な施工管理経験です。
この実例テンプレをベースに、自身の工事・業務内容に置き換えて練習すれば、二次試験の経験記述は確実に完成度が上がります。
まずは一つのテーマで、最後まで書き切ることから始めてください。

